重要無形文化財「琉球古典音楽」(各個認定) 保持者【人間国宝】で、師匠の照喜名朝一先生が9月10日、那覇市のご自宅で死去されました。90歳でした。7月、8月と先生にお会いしていたので、突然の訃報に信じられない思いでした。
朝一先生と初めてお会いしたのが、2009年3月7日 那覇の稽古場でした。今でも当時の事を思い出すとドキドキします。笑顔がとても印象的でした。時に厳しい稽古もありましたが、あの時があるから今がある。もっと指導していただきたかった、もっと若い頃のお話を伺いたかった、もっと先生の歌を聴きたかったです。教室を開設するにあたり、朝一先生にご相談したところ「美ら音~ちゅらに~」と名付けて下さったのが朝一先生でした。講師の私たちでけでなく、美ら音の皆さんのこともとても大切にしてくださいました。花のように明るく、とても優しく、おちゃめな面もおありでした。写真にもあるように、三線を担いで歌って現れそうな気がしてなりません。9月10日は中秋の名月。美しい満月でした。お空から皆を見守ってくださってるのかもしれません。数々の思い出は私たちの心から消えることはないでしょう。
朝一先生の教えを忘れず、これからも精進していきたいと思います。
朝一先生の功績に対し、心から尊敬と感謝を捧げ、謹んで師のご冥福をお祈り申し上げます。